南部鉄器を製造販売する及源鋳造株式会社

900年続く伝統と信頼の技術

南部鉄器は、岩手県の奥州市水沢区と、盛岡市で作られています。明治、大正期以降は南部鉄器と総称されていますが、奥州市の南部鉄器と、盛岡市の南部鉄器には異なった歴史があります。
及源・OIGENが社を構える奥州市水沢区の南部鉄器は、平安後期に藤原清衡が近江国から鋳物師を招いた事に始まり、世界文化遺産に指定された平泉の文化に貢献。以後900年、及源も脈々と続く往時のハイテクを継承する末裔です。
盛岡市の南部鉄器は、江戸時代になって盛岡藩主南部氏が京都の釜師を招いた事に始まり、以後400年を重ねています。これらの歴史から、献上品的な盛岡の南部鉄器に比べ奥州市の南部鉄器は庶民的で実質的な存在として今に連なります。

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OIGEN鉄器の技術特徴
循環型製造工程-上等鍋を例にとって

※1 OIGEN「上等鍋」の製造工程です。一般の南部鉄器・急須・鉄瓶等で全て工程が違います。

歴史的に庶民的であった奥州市の南部鉄器の例に違わず、及源の製品も格式張った形式等にはこだわっていません。今や明日のライフスタイルをイメージし、且つ世界を視野に入れ、サスティナブル(環境的持続可能な)やエコロジーを考えた、暮らしを楽しめる鉄器である事にこだわっています。

デザインは、利便性や経済性にのみに殉じる事を避けています。むしろ、重いとか手入れも必要な製品です。しかし、飽きずに長く使え、自分化(カスタマイズ)が出来ます。そして、全てにアナログのどこか優しい感覚や懐かしさが臭います。このアナログ感は、クラフトマン廣瀬慎氏の30年を超す導きによって、及源の伝統に洗練された美しさが加味されたとも言えます。

特徴的な技術としては、江戸時代から職人技として伝えられる鉄瓶の[金気止め]なる防錆技法を、岩手大学の八代教授の指導のもとに科学的な視点で見直し、完成度の高い安定した工業的防錆(特許取得)に昇華させたことが上げられます。また、職人の勘で作っていた型をデジタル化することによって、精度の高いさらに鋳肌の美しい商品ができることになりました。この2つが伴なり、塗装なしでも鋳肌のきれいな上等鍋やNakedPanを作ることが可能なのです。

これらの一連の技術改革は、地元大学の指導を得るとか、元々がエンジニアであった専務の及川秀春のアカデミックな研究手法が寄与しています。伝統的な鉄器に新しい技術的アイディアを加える等々で改革が推し進められています。

そして、伝統的職人技を次世代に伝えていく事は「未来への遺産」でもあり、そこに立脚してこそ世界での存在価値だとさえ考えてもいます。そこで、伝統技法の継承者を育成するプロジェクトを主体的に立ち上げ、未来に繋げる事業も始めました。加えてまた伝統産業の地ながら、世襲的な伝統技法の継承が断絶傾向にあるのに対して、CAD等の最新技術で、その技をデジタル化し、記録を残す取り組みも少しずつ進めています。

及源・OIGENブランドのクオリティは、アナログの技と支えるデジタルな技術の共存にあります。

OIGENを支える職人達

溶解・造型チーム

[製品の種類によって造型方法を変えながら物づくりをしています。]

砂型で作りますが、砂は本当にデリケートで手を焼きます。気温が高かったり湿度が高かったりすると性質を豹変させるので、その良し悪しで商品の鋳肌の美しさが変わってきます。溶けた鉄を《湯》といいますが、約1500℃の溶けた鉄は、キラキラしたオレンジ色でこれまた正直すぎて手を焼きます。よくテレビの取材の方が来ますが、カメラマンはとてもこのオレンジ色が好きなようです。
家族の幸せと南部鉄器の歴史を肩に背負いつつ、満足のいく商品を作っています。

仕上・加工チーム

なんといっても商品の良し悪しは仕上げで決まります。黙々と製品と向き合いながら、全ての商品を目で確認し、私たちの手で仕上げます。ここでOIGENの高品質鉄器は作られているといっても良いでしょう。ニューヨークの近代美術館のカタログに掲載されたのは仕上げの良さも絶対条件だったはずです。
一番手がかかるのは急須ですが、急須の内側にホーローを引く技術にも工夫があります。私たちのホーローはスルリンとしてとてもきれいな仕上がりで自慢です。おかげさまでヨーロッパやアメリカでもTeapotとしても人気となっています。

包装・発送チーム

[最終検査の確かさで定評のある私たちです。]

現場から出来上がってきた商品や、仕入先から入荷した商品は全て目を通し、割れをチェックしてから包装します。急須を紙包みする技はほれぼれするとよく言われますが、南部鉄器独特の包装方法となっています。急須をお求めのお客様は、ピンと張られたきれいな包装もお楽しみ下さい。
お客様のご注文はそれぞれにオリジナルの包装方法が要求されますが、大量注文の風鈴も、重い大鍋も何でもお包みしてお出しいたしますのでお気軽にお問い合わせください。

営業・調達・総務チーム

大ヒット商品《タミさんのパン焼器》や《南部ごはん釜》の企画営業をはじめ、民芸品と思われがちな南部鉄瓶の普及を心を込めて行っているスタッフです。
鉄器の使い始め、お手入れなどわからないことがありましたら、お気軽にお電話をください。新商品は必ず使い具合をチェックしていますし、デパートでの販売経験も豊富ですのでお客様の立場に立ってご質問にお答えします。南部鉄器は日本の伝統工芸の代表でもあり嬉しい事にこのごろは海外での評価も高まっています。
ぜひOIGENショールームにもいらしてください。

南部鉄器・南部鉄瓶・南部鉄急須は使用頻度やお手入れ次第でその後の状態が変わっていく道具です。
日々のひと手間を楽しみながらお客様だけの鉄器に育てていただければと思います。

  • 南部鉄器OIGENのお手入れ方法:鉄鍋
  • 南部鉄器OIGENのお手入れ方法:内側ホーロー仕上げ鍋
  • 南部鉄器OIGENのお手入れ方法:鉄瓶
  • 南部鉄器OIGENのお手入れ方法:鉄急須